2020年1月16日 / blog
現在の畜産は、一方的に家畜から恵みを受ける構造にあります。これは効率や安定性を重視して、安さを追求した結果です。結果的には抵抗する力をもたない家畜という小さないのちが、負担を背負うことになりました。私たちは立場の弱いものを踏みつけて生きていくことに戸惑いがあります。
私たちは当然、鶏を食べますし、たまごも食べます。鶏を飼うことで生計を立てています。鶏はものではありません。血の通った生きものです。しかし、本質を見失いお金だけを計算するようになると人は、生きものをものとして見て、ものとして扱うようになります。
だから私たちは、手で草を刈ります。
鶏のために汗を流し、はたらきます。
それは、生きていること、生かされていることへの精一杯の感謝の気持ち、思いやり。
目線が1m下がると世界が変わります。カエルやバッタが飛び出し、名前を知らない生きものがあふれています。
土はいのちを育みます。
植物を育て、そこに多くの生きものが暮らします。当たりまえのように循環がうまれ、終わりはありません。蓮ヶ峯農場が考える農畜産業の基本はここにあります。