それは、小さないのちが、いのちとして尊重される農業です。鶏が鶏らしく暮らす中で、産み落ちた卵を私たちはいただいています。持続可能な循環と関係性の中で、鶏と向き合う。それが、鶏とともに生きる鶏飼いとして私が今、次世代のためにできることだと信じて。
蓮ヶ峯農場とは蓮ヶ峯農場では、純国産鶏のもみじという品種を飼育しています。日本は原種や種鶏を毎年海外から輸入して雛を孵化させています。このような鶏を外国鶏といいます。後藤孵卵場のデータでは94%が外国鶏です。
日本の畜産は、海外への依存度が非常に高い産業になっています。養鶏をみても、外国鶏から雛を育て、飼料も多くを輸入に頼っているのが現状です。 私たちは国内に種を保有し、地域で循環する農業の必要性と重要性を改めて考えていきたいと考えています。
平飼い純国産鶏一般的な「平飼い」よりも低密度のゆったりとした鶏舎の中で、オスもメスも、一緒に暮らしています。 生きもの本来の習性や本能をできる限り尊重し、 “心身ともに健康であること”をいちばんに鶏たちの暮らしを考えています。
鶏たちは、羽についた虫や汚れを落とすために砂浴びという行為をします。草を与えれば、仲間で奪い合い走り回ります。夜は止まり木にとまり、朝日が差し込めば、羽を広げて日光浴をします。それが生き物の習性であり本能です。人間の効率都合ではなく、鶏に合わせた飼い方を行なっています。
鶏の暮らし昭和37年にブロイラーの輸入がはじまり、日本で食べられるようになって50年以上が経ちます。その安価で柔らかい肉に圧倒され、日本の風土に育まれて来た在来種は次第に姿を消して行きました。そんな中で、「種子のない国は滅びる」と、日本の風土にあった地鶏づくりを目指した有志によって育まれたのが、黒峰シャモのはじまりです。
低密度の鶏舎でブロイラーの3倍の期間をかけてゆっくりと育てています。