蓮ヶ峯農場

鶏の暮らし

平飼いの本来の目的

生きもの本来の習性や本能を尊重し、可能な限りそれを損なわないこと。
私たちは、家畜という生きものから日々、恵みを受けて生きています。
その家畜である鶏たちへは、思いやりであり、感謝を示したいと考えています。

鶏たちは、羽についた虫や汚れを落とすために砂浴びという行為をします。
また、一日中床をつついて、足で穴を掘って過ごします。
草を与えれば、仲間で奪い合い走り回ります。
夜は止まり木にとまり、朝日が差し込めば、羽を広げて日光浴をします。
それが生き物の習性であり本能です。
人間の効率都合ではなく、家畜に合わせた飼い方を大切にしています。

蓮ヶ峯農場の平飼いの考え方

密度のこと

「平飼い」よりも厳しいとされる「放し飼い」で定められた基準の、さらに半分ほどの密度でゆったりと飼育しています。

※国内での鳥インフルエンザの発生以降、屋外への放し飼いはしておりません。

床のこと

スノコ式ではなく、籾殻を敷いてその上で鶏たちを放しています。籾殻に付着している納豆菌をはじめ、飼料にも豊富に含まれる乳酸菌や酵母菌、麹菌が床の微生物性を良い状態に保ってくれます。乾燥し過ぎず、また湿りすぎない、ちょうど良い環境を保つためには現在の密度が最適だと考えています。

スノコ式にしないワケ

面積あたりの飼育羽数が多いと、床が乾かずに雑菌の繁殖や悪臭の原因になります。
その問題を解消するために、最近の平飼い鶏舎はほとんどがスノコ式です。鶏糞がスノコの隙間から落ちて、衛生的で管理しやすいというのがメリットのようですが、それは“平飼い”という飼い方の本来の目的から外れているのではないかと思います。

蓮ヶ峯農場の飼料の考え方

たまごの風味の大半は飼料で決まる

たまごの風味に大きく影響するのは、飼料です。鶏種の影響もそこそこ大きく、水や空気も影響しますが大きいのはやはり飼料です。
私たちはコーングルテンを使いません。基本的にはお米をベースにして、きなこや発酵飼料、魚粉、海藻などで風味をつけています。あっさりとしていますが、ゆたかな香りとやさしい旨みがつまっています。生でも加熱してもおいしく食べていただける和食や京料理向けのたまごを目指しました。ゴマ油やお塩などと、とっても相性が良いたまごです。また、季節や旬によって飼料の内容やブレンド割合を若干変えています。微妙に変わる風味をお楽しみください。

生きた飼料づくりを

蓮ヶ峯農場では、自家配合飼料を使っています。飼料の素材を単品で購入し、自分で配合する。季節や鶏種に合わせた独自のブレンドが可能です。そのためには、数十種類ある栄養のバランスを計算しんがらブレンドしなくてはなりません。飼料は鶏が健康に生きるために一番大切なものです。だから、自分で自信を持って与えられるものしか与えていません。

さらに詳しい飼料の話

生の草を与える

一般的な配合飼料は、穀類や牧草を乾燥したものがほとんどです。蓮ヶ峯農場は、生の牧草を与えることにこだわります。
鶏舎のある集落は高齢化が進み、耕作されない田畑が増えてきました。そこで機械の入りにくい農地をお借りして、自分たちで牧草を栽培しています。その牧草は、機械ではなく鎌を使って手刈りしています。そちらの方が鶏にとって美味しい、と考えているからです。
鶏は牧草が大好きです。あんなに苦労してつくった配合飼料はそっちのけで、牧草をつつきます。足で引っ掻いたり、くちばしでくわえて走り回ったり、奪い合ったり、鶏たちの目が輝きます。生きものの目になります。生命力を感じます。

上林の自然が育む水

綾部市の半分の面積を占める上林という地域は、自然が本当に豊かです。
熊や鹿、猪などの大型動物から狐や狸、ウサギにリスなどの小型動物まで、多種多様な野生動物が住んでいます。また、毎年6月になると鶏舎の周りにも蛍が飛び交います。
そんな上林の山の麓に蓮ヶ峯農場の小さな鶏舎はあります。

裏山から湧き出る水を鶏舎に引き込み、流水式で与えています。定期的に山に入り、水脈の整理をするもの楽しみのひとつです。

止まった水というのは、微生物が繁殖しやすく、とくに夏場は腐りやすくなります。流水式の動いている水は腐ることがなく、暑い夏には冷たい湧き水が鶏たちの体温を下げてくれます。

たまごの7割以上は水分です。当然ながら飲み水の質がとても大切です。

※鳥インフルエンザの防疫上、家畜衛生保健所の指導により適切な飲水処理を行っています。

蓮ヶ峯農場

〒623-1122 京都府綾部市八津合町別当2-1
TEL 0773-21-5668  FAX 0773-21-4654
日中は鶏舎や田畑に居ますので、電話でのご注文・お問い合わせは
農場主携帯にお問い合わせください。
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